おとといの月曜日、藤岡市のみかぼみらい館でピアノコンクールがあり、教師3人とも朝から夜まで行ってきました。うちの教室の子どもたちも参加し頑張りました。みな良く練習し、とても良い演奏を披露してくれました!
コンクールに対して、10年ほど前までの私は、例えて言うと、新卒の先生がはじめて小学校1年生の担任になったときのような情熱を持って接していました。私がこのような気持ちを持っていると親御さんも生徒も自然と巻き込まれます。
ピティナピアノコンペティションというコンクールが主なのですが、そのコンクールは予選を2回、別の日に別会場でチャレンジ出来るシステムです。当時はもちろんそのチャンスは必ず利用し、どの子も2回受けていました。そのためには、県外会場にでもどんどん出かけました。
レッスンも1か月前くらいになれば、週2回は当然、もっと教えたいと思えば、「おうちまで行っていいですか?」なども。親御さんも「ぜひ来てください。」で、伺うと帰りに「先生、遅くまで済みません。おなかすいたでしょう。おにぎり作っておいたので、帰りの車の中で召し上がってください。それからポテトサラダ作っておいたので、ご主人と夕食の一品にしてくださいね。」
これって、ちょっと少年野球のようなノリかも。
みんなで県外に行くときなど、ちょっとした旅行気分も楽しんでいました。
このようにすると、確かに良く受かります。出た生徒のほとんどが受かった年もありました。良く弾ける子が出たというのではなく、教室の大部分が出た中でのことです。
しかし…
ここ数年、私はこのノリ(?)は封印しています。理由はいくつかあります。一番大きな問題は、教室が大きくなったため、「みんなが1つの家族」というような巻き込みが出来なくなったことだと思います。「村から町」になったのかな。
もし、今の教室で、この巻き込みを続けるには、「当教室はコンクールに出る、受かることを目的とします」と言うとか、言わなくても多くの生徒がそれを目的に入って来るとかになるでしょう。でもヴィエナピアノ教室は、みんながコンクールを目指す教室ではありません。
今回チャレンジした子は、週1回以上のレッスンはまったくしませんでしたし、そして、どの子もチャレンジは、おとといの1回だけでした。それでも半数ほどが、賞をいただきました。
ただ実際問題、コンクールに的を絞って、2会場に参加し、会館を借り切ってのリハーサルをし、週2、週3のレッスンで仕上げてくる子たちと、同じステージで競わなくてはならないのは、ちょっと辛いところです。
そこを乗り切るためには、今回のように週1回のレッスン、1回だけのチャレンジでも賞をいただけるよう、日々の基礎力で対応していかなくてはなりません。普段の一回一回を本当に丁寧に、いつでもコンクールに出られるようなレッスンをしていこう、とあらためて心を引き締めることになった一日でした。
kumiko