ヴィエナ生徒の大学合格記&メッセージ

長くピアノを続けて、今回東北大学に進学した生徒さんから教室へのメッセージをいただきました。

たくさん書いてくれた上に、またこれから受験をする子たちへのメッセージのようにもなっています。ピアノを通して学べたことについても触れていますので是非ご一読ください!

私は5歳の時にピアノを始め、ヴィエナには小学校4年生のときに入会しました。難しい曲や弾きたい曲が弾けるようになったり、表現を考えることの楽しさもわかるようになったりしてどんどんピアノが楽しくなりました。ただアドバイスをもらうだけでなく、先生と表現を考えながら曲を創っていくというレッスンのスタイルがとても楽しく、なかなかうまくできなくても辛抱強く教えてくださるので上達できました。勉強や部活動で忙しかった中高生のときも、そしてこれからもピアノを弾きたいと思うほど好きなものができて、続けてきてよかったなと思っています。

さて、私は昨年度に大学受験をし、4月からは工学部で材料科学という分野を学んでいきます。音楽系の進路ではないので、受験科目に音楽はありませんでしたが、ピアノを続けてきたことで得られた力は受験や人生にとても役立つと感じています。

その一つが、本番に対応する力です。ヴィエナの発表会やコンクールで毎年本番を経験してきましたが、いつもとピアノも景色も音質も音量も、そして緊張感も全く違う中で、いつも通りの自分の演奏を披露することは本当に大変です。まだまだ私は本番慣れをしてないですが、何回も経験するうちに、こうすれば落ち着けるかも、いつも通りできなくても納得できるくらい「いつも」の質を上げよう、当日はこれを意識しよう、などと自分なりに対策を考えるようになりました。入試でも、本番はやはり緊張しましたが、それまでピアノを通して見つけた自分をコントロールする方法を使ってうまく気持ちを良い方向に持っていけたと思っています。

もう一つ特に役立つと思うのは、粘り強さです。新しい曲を始めるとき、こんな難しそうな曲できるようになるのかな。。。と思ったことは誰しもあると思います。でも、頑張って譜読みをして、できないところは何度も練習して、ほとんどの場合弾けるようになります。本当に弾けるようになった!!という成功体験が幼いころからたくさんできたと思っています。入試問題を解いていても、こんな問題わからないよ。。。と思うこともありますが、粘り強く勉強し続ければいずれ解けるようになるだろう、と焦ることなく、諦めることもなく取り組めました。ピアノという楽しいもので、粘り強く取り組む大切さを実感できると、そこまで楽しくない?勉強でもあきらめずに頑張ろうと思えるようになりました。

また、実は受験にも少しピアノを活かすことができました。私はAO入試(総合型選抜)という、課外活動の成果や志願理由、面接といった要素が半分、残りの半分を学力試験が占める入試で合格しました。課外活動の報告書には、ピアノを続けてきたことやコンクールの結果を、志願理由書には高校時代に熱中したことの一つとして、ピアノのことを書きました。ピアノの練習において、課題を見つけ、改善する方法を考え、修正するという過程は研究するときと似ていると思ったからです。面接は書類をもとに行われたので、ピアノの話題にもなりました。「試験には関係ないけど、どんな曲が好きなの?」と聞かれ、ちょうど面接官の人も音楽好きだったのか、一気に場が和みました。10分を超える曲を暗譜して弾いたエピソードも話し、継続する力や根気強さがアピールできていればいいな、と思っています。こんな感じで、実は入試でも役立つ場合があります!

音楽に関連する学問は意外とたくさんあって、農学部の森林科学という分野ではピアノの木材の研究をしていて、工学部では手の形をした機械に自動演奏させて効率の良い手の動かし方を機械から学ぶという研究もあると聞いたことがあります。同じ材料の学科の友達にも、より軽くて安価な金属を開発して、管楽器を体への負担なく、より多くの人が買えるものにしたい、という夢を持つ吹奏楽が大好きな子がいます。私は、音楽と関係のない別の理由で材料科学を志望しましたが、一人暮らし先に電子ピアノを置き、ピアノサークルに入って、これからもピアノを楽しみます。本当にどこにいっても楽しめることが音楽の良さだと思うので、みなさんも自分に合うやり方で、音楽を楽しんでください!

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