前回の楽典に続き今回は教室で使っているソルフェージュのテキストを一部紹介します。
その前にそもそもソルフェージュと一まとまりに呼んでしまっていますがこの新曲視唱が本来の意味のソルフェージュに近いものです。ソルフェージュとは簡単に言えば「楽譜を読むこと」。
読むには声を出すのが(歌うのが)一番良いし、手軽なので。楽器で音を出すとなるとまず音の出し方から始めなくてはなりません。声こそ出し方が大事!というのは本格的にはそれはそうですが、そのことはまずは傍に置いておきます。まずはどんな声ででも読むことが大事です!
まずは、定番のコールユーブンゲン。ドイツ語ではChoruebungと言い、元々は合唱のためのテキストです。全く読めないところから想定されているので、ピアノをやっていて普通に読める状態からするにはある意味使いにくいですが。音程の基礎としてはありかとは思うのと、教育系の学部では入試に出てくるので見ておく必要はあります。ピアノでいうツェルニーかハノンのようなものです。つまらないとか、音楽的で無く意味がないなどという極端な批判もありますが、残っているものに一定の価値は必ずあります。
そして、そんな状況ですので必ず他のテキストも複数組み合わせます。基本が上記の用に譜読みなので、これが絶対に良いというような話ではありません。音程を徐々に広くなるように並べてあったり、調性毎に分けてあったり、たまには2声部の課題があったり本当に様々です。
そして初期はこれを使っています。
これは受験対策とかでは無く、音楽の基礎の基礎としてのソルフェージュとして幼児から取り入れている教材です。シンプルですが、リズム、譜読み、音当て、音程などバランスよく配置されていて工夫して面白い使い方もできます。
ここからずっと本を続けていて毎回のレッスンで必ず3つくらいの課題をやっていると小学校高学年くらいではかなりの課題をこなしていることになりますし、声を出すことへの抵抗もなくなりとても歌うこと自体も自信を持つことができるようになっています。
ですので受験対策としてだけでは無く小さなうちから日常的に続けていくのが理想的だと思います。