おんぷカード

私の生徒はほとんど皆、音符カードを練習します。
音符カードが上達すると、楽譜を読むのがとても速くなり、ピアノを弾くのが楽になります。
ヴィエナの他の先生たちも、教材としてかなり使っているようです。

私の使い方を紹介します。
この音符カードはトランプくらいの大きさで、ト音記号21枚、へ音記号21枚あります。1枚に1つ音符が書いてあり、裏には「ど」というように答えが書いてあります。まず、ト音記号21枚を全部正解で13秒で言い切ることができるまで、毎回宿題にします。私がレッスンで相手をするときは、私が1枚生徒の前にカードを置き、生徒が「み」と正解したらまたその上にカードを重ねて置いていくという方法です。

21枚で13秒と言うのは平均すると1秒に1.6枚のペースです。21枚中、たった1枚でも「えーっと」と3秒くらい迷ったらもう13秒は無理でしょう。
これがいかに速いかというと、たまに裏の平仮名の答えのほうで同じことをやってみることがあります。平仮名のどれみなら皆、すごく速く答えられるのですが、それでも10秒かかります。だから13秒という目標は平仮名と同じくらい速くすらすら言えるということになります。知っている音符から「これがドだから、えーっと、これはミかな?」などと数えていると間に合いません。字のようにストレートな判断が必要です。

ト音記号は本当に短期間で13秒を達成した小学1年生のKちゃん。先日へ音記号に移りました。どの子も初めは40秒くらいかかります。Kちゃんおうちでも毎日練習し、18秒までになりました。
先日のレッスンで「さあ、音符カードしよう。」とKちゃんの音符カードを手にしたとき「あれっ」と思いました。持った感触で、なんか1枚足りない気がした。「ちょっと数えるね」と数えたら20枚。1枚足りません。
お母さんに「1枚足りないですよ」と伝えたら、「実は先日自宅で練習しているとき、出来ない!って子どもがカード全部投げちゃったんです。うちで探してみます。」

次の週、「ソファの後ろに1枚ありました(笑)」とお母さん。Kちゃん、またニコニコで頑張ってます。

kumiiko

この記事をシェアする

ARCHIVES

ページ上部へ戻る